ピルをどうつかう?

ピルは排卵を抑制する避妊法としての認知は高まっていますが、生理痛の痛み改善のために服用している女性もいれば、生理痛や生理を安定させるなど、その用途はさまざまです。

ピルは米国から約40年遅れで1999年に承認されたものの当時はHIV/AIDSの世界的流行により性風俗への乱れや薬によるホルモンコントロールへのネガティブな考えで普及しませんでした。しかし本来は、女性の生活の質の向上に大きく貢献するものです。

働く女性の7割が生理症状による生産性の低下を感じていて、※経産省が2019年に発表した月経随伴症状(腹痛、腰痛、眠気、イライラ、便秘)による1年間の社会的負担は6828億円、労働損失は4911億円にも及ぶことがわかっています)出典:経済産業省:健康経営における女性の健康の取り組みについて 平成31年3月 

今は妊娠したくない(低用量ピル)

ピル=避妊法 であることは確かですが、本質は女性が自分の意思と責任で確実に自分の体を守ることができる、正しい避妊は、来るべき妊娠への近道。望む妊娠があるならば望まない妊娠は避ける。

夫やパートナーと付き合うときに、今は妊娠すべきタイミングでないならば、男性はコンドームを必ず用いるが前提で、、は常識。さらにピルの処方については二人で良く話し合い、医師の指導を受ければだれでも使えます“主体的に女性が自分の意思”をもって使えるのがピルの良いところ。

生理関係の改善

生理痛の軽減や生理不順の改善

子宮内膜症の予防や改善

PMSの軽減

生理をずらす

更年期症状の予防

卵巣がんの予防

子宮たいガンの予防

将来妊娠を考えるならむしろ正しくピルを理解して婦人科医に相談しましょう。

◆生殖年齢女性における避妊法普及率2019

United Nations  Contraceptive use by method 2019

避妊実行ピルコンドーム
日本46.52.934.9
アメリカ61.413.79.3
カナダ72.128.526.1
イギリス71.7 26.18.1
ドイツ58.131.710.0
フランス63.533.18.0
イタリア55.619.119.2

先進国に比較して、日本は避妊に対しての実行が一番なされておらず、自分で守れるピルの使用率がいわゆるG7(日本を除く)先進国6か国平均25.3%と比較しても10分の1程度。いかにコンドームへの依存度が高いかがわかります。