「子宮頸がん」について学ぶ

子宮頸がんは、世界で、女性のがんとして4番目に多いがんとなっており、女性のがん関連死亡の主な原因となっています。

データによると、30歳以上の女性に子宮頸がんにもっとも罹患しているとのことです。取り分け黒人とヒスパニック系の女性が、他の人種・民族の女性よりもHPV関連子宮頸がんの発生率が高いとのことです。
一方日本でも、毎年約1万人の女性が子宮頸がんにかかり、約3000人が死亡しており、また2000年以後、患者数も死亡率も増加しています。
通常は、HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しても多くの場合自然治癒するとのことですが、ストレスや疲労などで免疫力が落ちるなどのコンディションの低下やHPVに感染した状態が長年続くとががん化することもあるそうです。

2018年、世界では子宮頸がんの新規症例が57万件と推定されています。
HPVは、ほぼすべての子宮頸がんを引き起こします。

子宮頸がんは、早期発見すれば、治癒可能な病気です。定期的ながん検診は、子宮頸がんの予防に役立ちます。米国予防医療作業部会と世界保健機関は、いずれも女性に適切な子宮頸がん検診を受けるよう推奨しています。これらの検診は、子宮頸がんにつながる可能性のある前がんを発見するのに役立ちます。米国では、子宮頸がん検診を定期的に受けている21~65歳の女性は、子宮頸がんに罹患する確率が低く、死亡する確率も低くなると言われています。

21-29歳の女性は、子宮頸がん検診のために子宮頸がん細胞診を受けるべきだとCDCは言っています。
30~65歳の女性には、子宮頸がん検診に3つの選択肢があります。子宮頸がん細胞診のみ、HPV検査のみ、HPV検査と子宮頸がん細胞診の併用です。
65歳以上の女性は、子宮頸がん検診を継続する必要があるかどうか、医療従事者に相談してください。
CDCではHPVワクチン接種は安全で効果的だとしており、HPVワクチン接種を11歳または12歳(または9歳から可能)、未接種の場合は26歳まで全員に推奨しています。10代および若年成人(15~26歳)でワクチン接種を受けていない場合、CDCは3回のワクチン接種を推奨しています。また、以下の場合にも3回の接種が推奨されています。
9歳から26歳までの免疫力が低下している人
27歳から45歳までの成人で、まだワクチンを接種していない人の中には、HPVの新規感染のリスクについて医療従事者と相談した上で、HPVワクチンの接種を決定する人もいます。

■女性として、積極的にできることは?
1.医療機関に相談し、新たなHPV感染のリスクとHPVワクチン接種の利点を理解する。
2.婦人科の受診時に子宮頸がん検診を受けるよう医療機関に依頼する。
3.子宮頸がんを早期に発見するために、子宮頸がんスクリーニング検査を受ける。
4.子宮頸がんの原因となるHPVウイルスに対する防御を確実にするために、26歳までにHPVワクチンの接種を受ける。
5.HPVワクチンの推奨接種回数をすべて終えた後も、子宮頸がん検診を継続的に受ける。
6.安全なセックスを実践し、定期的に性感染症のスクリーニング検査を受ける。
7.子宮頸がんのリスクを減らすために喫煙を控える。

■親は何をする?
1.HPV関連癌の将来の発症を予防するために、幼い女の子と男の子の両方にHPVワクチンを接種することです。
2.21歳以上になったら子宮頸がん検診を受けるよう、子どもたちに呼びかける。

出典:CDC