Our World in Dataより

英国オックスフォード大が運営するOur World in Dataの「結婚と離婚」の分析データを見てみました。

ほとんどの国で、ここ数十年の間に結婚する人の割合が減少しています。これはすべての国に当てはまることではないものの、ほとんどの国で、晩婚化が進んでいます

同棲は、ますます一般的になり、片親も一般的で、ここ数十年で世界中で増加しています。

また、2000年にオランダが初めて同性カップルの結婚を法的に認め、それ以来、少なくとも30カ国がこれに続いています。

1970年代以降、世界的に離婚率は全般的に上昇傾向にありますが、国によって大きく異なり離婚率は若年層ほど低い傾向があり、豊かな国々では、離婚までの平均結婚期間はここ数十年比較的安定しており、場合によっては増加していることもあります。

子育てと結婚は連動しない流れ「デカップリング」が進んでいる

デカップリングという言葉をご存じですか?経済界ではしばしば使われるワードですが、連動しない、希薄といった意味で、例えば低成長が続く先進国経済に対して、高成長著しい新興国の経済を比較した時や経済成長とエネルギー消費を切り離して考えるのような場合に使います。

即ち、この場合は結婚→子育てではなく、結婚しなくても子育てをするという連動しない動きが増えていると捉えています。

source: Our world Data

ほぼすべてのOECD加盟国において、結婚外で生まれた子供の割合が大幅に増加しています。(日本と韓国は極端に低い状況です。)欧州は事実婚が認められている国が多く、出生数に占める婚外子割合もメキシコ、フランスやイギリスなど多く占め、またその子供の権利も認められています。日本や韓国の社会背景からはまだまだ理解が少ないのですが、”デカップリング”を受け入れる社会が醸成すれば少子化は解決するかもしれません。


ここ数十年、同棲は世界中でますます一般的で例えば米国国勢調査局の推計によると、未婚のパートナーと暮らす18歳から24歳の若年成人の割合は、1968年から2018年の間に0.1%から9.4%に上昇し、ピュー・リサーチの最近の調査によると、今日ではほとんどの米国人が未婚のカップルに夫婦と同等の法的権利を認めることに賛成しています。

同棲の増加は、上で述べた2つの変化の結果です:結婚を選ぶ人が減っていること、そして結婚する人は年を取ってからする傾向があり、結婚する前にパートナーと同棲することが多いのです。例えば、イギリスでは、結婚する人の85%は最初に同棲しています。

結婚せずに生まれた子供の割合

ここ数十年の間に、ほぼすべてのOECD加盟国で、結婚せずに生まれた子どもの割合が大幅に増加していますが、例外は日本で、ごくわずかな増加にとどまっています。

1970年、ほとんどのOECD諸国では、結婚外で生まれた子どもの割合は10%未満でしたが、2014年には、その割合はほとんどの国で20%以上となり、いくつかの国では50%以上まで増加しています。

出典元 Source:英国オックスフォード大Our World in Data